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Xteinkの新型モデル「Xteink X3」が出るらしい。スペック紹介と所感

数日前にXteinkの新型電子書籍リーダー「Xteink X3」が発表・プレオーダーが開始した。発表されたスペックの詳細と、コミュニティで巻き起こっている議論、そして私が感じる「コレジャナイ感」について、個人的な所感について書いていく

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数日前にXteinkの新型電子書籍リーダー「Xteink X3」が発表・プレオーダーが開始した。

発表されたスペックの詳細と、コミュニティで巻き起こっている議論、そして私が感じる「コレジャナイ感」について、個人的な所感について書いていく。

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関連記事: Xteink X4のレビューはこちら → ファーストインプレッションOSアップデートガイド


Type-C端子が廃止され独自規格(ポゴピン)に

本体側面のType-C端子が廃止され、ポゴピンを背面に取り付ける方式に変更。これにより、充電・データ転送には専用ケーブルが必要になった。

本体の小型化・軽量化をより優先する仕様に変更された。

より小さく、より軽く

NFCサポートが追加

現状、NFCがサポートされること以外の詳細は不明。コミュニティ(Reddit)上では以下の機能が予想されている(望まれている)。

ジャイロスコープ機能の追加

シェイクでページめくり (Shake-to-turn-page) が可能になった。

デバイス本体を振る(シェイクする)動作を検知して、ボタンを押さずにページをめくることができる。片手で持っている時や、ボタンに指が届きにくい体勢の時に、手首のスナップだけで読み進めることが可能。 

時間とバッテリー消費率の表示

X3の仕様(新機能)として、「時計&バッテリー表示」が追加。読書画面などで現在の時刻とバッテリー残量(%表示)が確認できる。ユーザーからの要望が多かった機能として、X3で正式に実装された。

「XteinkX4」への機能追加は現状アナウンスなし。X4では簡易的な「電池アイコン」のみで、具体的なパーセンテージは表示されない。読書中の画面に常時、時計や詳細なバッテリー残量(%)を表示する機能はない。

基本性能は変化なし。機能追加や仕様変更は多数

1. 共通の仕様

項目仕様(X3/X4共通)
CPUESP32
RAM128MB
ストレージ32GB microSD(最大512GBまで拡張可能)
通信Wi-Fi 2.4GHz & Bluetooth
対応フォーマットEPUB, TXT, 画像(JPG, BMP)
※PDFとMOBIはアプリ経由(海外版アプリは開発中)

2. 違いがある項目

項目Xteink X3Xteink X4
アプリ機能Smart(スマート)
クラウドプッシュ、天気、カレンダーなど
Basic(基本)
基本的な読書機能のみ
物理ボタン電源ボタン + 改良型ページめくりボタン(分割式)電源ボタン + ページめくりボタン

スマート機能の概要と、現状判明している詳細について

今回の拡張により、スマホと連携するコンパニオンデバイスとしての役割を強化している。
スペックシートやRedditの公式コメント等で言及されている主な機能は以下の通り。

アプリ(Overseas App)への依存

これらのスマート機能は、デバイス単体で完結するものではなく、専用のスマホアプリとの連携が必須(現在開発中)。‌ハードウェアは「ESP32」というマイコンベースのため、複雑な処理はスマホ側(アプリ)で肩代わりする仕組み。

X3の出荷時期(2026年2月)に合わせて正式リリースされる予定。

X3とX4の「機能格差」について

ここがRedditユーザー間で最も議論になっているポイント。

X3とX4は、基本スペック(ESP32, RAM128MB)が完全に同じであるにも関わらず、X4は「Basic」、X3は「Smart」と分類され、使用できる機能が異なる可能性がある。

メーカー回答によると、「海外版アプリはX3とX4の両方に対応する」とされているが、X4に対し、機能がどこまで開放されるかは不透明。

特に、時計表示などのファームウェア依存機能はX3専用になる可能性が高い。

所感:ミニマリズムの喪失と、「コレジャナイ」進化

今回の「Xteink X3」の発表を見て、正直なところ「的外れなアップデートだ」という感想を抱かざるを得ない。

「読書」と「リスニング」、このたった一つの目的のために作られたシンプルな道具。私たちが求めていたのはそういうデバイスだったはずだ。しかしX3は、その理想から少し遠ざかってしまったように感じる。

独自規格ケーブルという「後退」

もっとも痛い点は、やはりType-C端子の廃止とポゴピン(独自規格)への移行だ。

「技術を最新の状態に保つ」という意味でもUSB-Cは必須であり、断線時の再購入の手間や、旅行時のケーブル携行コストを考えると、ユーザービリティは明らかに低下している。

データ転送の手間が増えたことも、愛書家にとっては大きなマイナスだ。

「スマート機能」は本当に必要か?

NFCやジャイロスコープの搭載により、スマホの背面に貼り付けて使う「コンパニオンデバイス」としての性格が強まった。しかし、そもそもスマホに貼り付けているなら、天気やカレンダーはスマホの高精細な画面で見ればいいだけのことではないだろうか。

便利にしようとして機能を追加した結果、かえって体験が複雑になり、ノイズが増えている。むしろ、多くの優れた体験がメーカーのアップデートではなく、ユーザーコミュニティのハックに支えられている現状こそを打開すべきだった。

本来あるべき進化とは

個人的にフロントライトは必須ではない(夜はブックライトを使えば済む話だ)が、NFCやジャイロよりも、フロントライト搭載モデルを追加した方が、市場のニーズには合致していたはずだ。また、3.7インチというサイズは、日本語の縦書き表示には少々手狭に感じるかもしれない。

全体的に「拡大主義」的な思想が見え隠れし、せっかくのミニマルな設計思想が無駄になっている印象を受ける。色々やりたいのであればAndroid端末を選べばいい。

「読書のためだけの、シンプルな道具が欲しい」。

いつかメーカーがコミュニティの声に真摯に耳を傾け、サイズはそのままでフロントライト搭載、そしてUSB-Cを採用するなど、「本当に望まれる新機種」が出ることを願ってやまない。


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